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XRPファンダメンタルズ 2026年7月20日

今日は技術仕様の一次情報が出てきた日だった。XLS96の秘匿転送について、Ripple側の開発者が「XRP自体は対象外」「隠すのは金額と残高だけでアドレスは見える」と明確に述べたことには意味がある。この機能は「銀行が匿名…


主要ニュース

Clarity法案:残る争点は倫理条項の一点に絞られた

上院は8月の休会前の採決を目指しており、成否は「大統領が暗号資産で利益を得る能力にどこまで制限をかけるか」という条項に懸かっている。CNBCの報道によれば、この論点が先鋭化したのは、トランプ大統領の資産開示で就任1年目に暗号資産関連事業から約12億ドルの収入があったことが示されたため。改訂草案は今週公表される予定だったが、まだ公開されていない。

関係者の発言はほぼ一致している:

  • Mark Warner上院議員(民主):法案の目的には賛成。ただし大統領を含む公職者が暗号資産で利益を得る制限は不可欠。「crypto hellにいるのはうんざりだが、事態を悪化させるやり方でやってはいけない」
  • Bernie Moreno上院議員(共和):協議中の案は、大統領を含む公職者によるデジタル資産の発行・宣伝を禁じる。ただし家族には適用されない
  • Kristen Smith(Blockchain Association CEO、業界側の主要交渉担当):「1ヤードライン上にいる」。来週前半の採決を見込み、フィリバスター終結に必要な60票が集まるかが試金石
  • Colin McCune(a16z政府渉外責任者):「法案は沈んでいない」。ただし「ワシントンに保証はない」
  • Bill Hagerty上院議員:「やらなければならないから、やる。問題は政治日程を捌けるかどうか」

予測市場は45%→31%まで下げた後、40%前後まで戻している。

XRPL:秘匿転送(XLS-96)の中身が公式に説明された

RippleXのVet氏による技術説明が公開された。要点は以下の通りで、巷の解説とはかなり違う

  • 対象はMPT(Multi-Purpose Token)で発行された資産であり、XRP自体ではない(本人が “This is not tied to XRP per se” と明言)
  • 隠されるのは残高と送金額のみ。アドレス(誰から誰へ)は引き続き公開される
  • EC-ElGamal(準同型暗号)を使い、暗号化したまま計算する。第三者は暗号化された状態のまま総供給量の整合性を検証できるため、会計上の透明性は失われない

XLS-96の実装時期は未定。バリデータ投票中のアメンドメント一覧(12件)に含まれておらず、rippledにも未搭載。仕様がGitHubで議論・マージされた段階で、投票開始の時期は示されていない。XLS-65/66より一段手前にある。

バッチトランザクション(XLS-56)とレポ市場

RippleXのCooper氏が、レポ取引をオンチェーン化する上での鍵としてバッチ/アトミック決済を挙げた。レポは「担保資産と現金資産を交換する」取引で、条件も相手方も事前に確定しているため、全か無かで実行されるアトミック性があれば実装しやすい、という説明。オンチェーンレポのパイロットが進行中とし、次の段階として担保モニタリング、担保清算、多者間ネッティングを挙げた。

XLS-56(Batch)の投票状況は12/35票で、XLS-65と同水準。

機関投資家・パートナーシップ

SBI Digital Finance × Doppler Finance:日本で機関向けXRPレンディング基盤

SBIグループのSBI Digital Financeが、XRPを主対象とするレンディング・担保インフラ企業Doppler Financeと提携。機関向けのXRPレンディング、担保管理、資本効率化のインフラ構築を目的とする。Doppler側は「デジタル資産を受動的な保有から生産的な金融資本へ転換する」ことを掲げている。

これでSBIグループは3社が別レイヤーを同時に構築している形になる:

  • SBI Ripple Asia — 第三者型前払式支払手段発行者として登録(4月)、XRPLトークン発行基盤
  • SBI VCトレード — RLUSDの日本展開(6月)
  • SBI Digital Finance — 機関向けレンディング・担保管理(今回)

なお同グループはSolana Foundationとも提携しており、XRPL専属ではない。マルチチェーン前提と見るのが正確。

韓国:Ripple Custody経由の事例が積み上がっている

  • BDACSが韓国初のXRPL native資産(XRP、トークン化証券、RLUSD含む)対応カストディアンに
  • K bank(韓国初のインターネット専業銀行)がRipple Custody経由でデジタル資産インフラを採用(4月)
  • 教保生命が韓国初のトークン化国債をブロックチェーン上で決済(4月)
  • 国会議員が資産公開で519,000 XRPの保有を申告。ソウル市議も49,000 XRP

規制当局に近い立場の人物が公的な資産申告でXRPを開示している点は、社会的受容度の指標として観察に値する。

英国のトークン化レポ

HM Treasuryのタスクフォースは初期段階でトークン化レポに焦点を当て、2035年までに年間最大330億ポンドの経済効果を見込むとしている。Rippleは既にDBS・Franklin Templetonとレポ市場に関する覚書を締結済み。Franklin Templetonの短期MMF「sgBENJI」はXRPL上で発行されDBS Digital Exchangeに上場しており、フェーズ2でsgBENJIをレポの担保として使う設計になっている。

Bank of Americaがグローバル・デジタル資産プラットフォームの責任者を任命。職務範囲にブロックチェーン基盤、トークン化、デジタル担保、ステーブルコイン、AI統合が含まれる。

Fireblocksの政策責任者Dea Marova:Clarity法案の遅延で機関の活動がオフショアに移っているという見方は「言い過ぎ」。多くの判断は既に当局レベルで済んでおり、機関顧客の関心に減速は見られない、と述べた。

市場・オンチェーン

  • BTC約64,000ドル、ETH約1,800ドル、Fear & Greed 35
  • XRPは2025年7月の3.65ドルから約1.10ドルへ、約70%の下落
  • XRPLアカウント数が800万に到達(※1人が複数アカウントを持つため保有者数ではない)
  • 米国のETFにロックされたXRPは約9.7億枚
  • Binanceの推定レバレッジ比率が約0.16(4月の0.15に近く、2024年11月以降の最低水準)。建玉は約3.75億ドル
  • Binanceの XRP準備高が22.1億枚と5ヶ月ぶりの低水準。Bybitも流出超、Coinbaseの出金加速

レンディング利用時の注意点(Vet氏)

XRPLレンディングの利用にあたって確認すべき3点が示された。これは当サイトが追っているXLS-65/66の話と直結する:

  1. 利回りがどこから来ているかを理解する。 複雑すぎたりリスクが高すぎるなら手を出さない
  2. 貸出先プロジェクトの評判を確認する。 実績、ライセンス、保険の有無
  3. 大きな金額や生活資金を入れない。 少額から始めて学びながら進める

XLS-66の貸付は無担保であり、利回りの源泉は借り手の信用リスクである。1点目の「利回りの出どころ」はここを指している。

なお投票状況は XLS-65 が12/35票(34.29%)、XLS-66 が11/35票(31.43%)。有効化には28票(80%)を2週間維持する必要があり、いずれも閾値の半分程度。

総評

今日は技術仕様の一次情報が出てきた日だった。XLS-96の秘匿転送について、Ripple側の開発者が「XRP自体は対象外」「隠すのは金額と残高だけでアドレスは見える」と明確に述べたことには意味がある。この機能は「銀行が匿名で送金できるようになる」ものではなく、「取引相手には見えるが、金額とポジションは第三者に見えない」という、機関が実際に求めている性質に合わせたものだ。ただし実装時期は未定で、投票にすら入っていない段階であることは押さえておきたい。

より実務的に近いのはバッチトランザクションとレポの組み合わせの方だろう。レポは「担保と現金を同時に交換する」という単純な構造で、条件も相手方も事前に決まっている。ここにアトミック性が加わると、片方だけ実行されるリスクが消える。RippleXがオンチェーンレポのパイロットに言及し、英タスクフォースもトークン化レポを初期ターゲットに据えている——同じ場所を複数の当事者が指している点は、単発の発表より確度が高い材料である。

ただし今日も②の問いは動いていない。sgBENJIをXRPL上で担保に使う設計も、SBIの機関向けレンディングも、XRPそのものが必要になる構造かどうかは示されていない。XRPLというレールを使うことと、XRPというトークンが使われることは別の話であり、この区別は今日の材料でも埋まっていない。

Clarity法案については、争点が倫理条項の一点に収斂したこと自体は前進と見てよい。業界側の交渉担当が「1ヤードライン」と表現し、a16zが「沈んでいない」と述べている一方で、改訂草案が公表されていないという事実は動かない。テキストが出ていないということは、まだ合意していないということである。Moreno議員の案が家族を対象外としている点は、民主党が受け入れる水準に届くかどうかの分岐点になり得る。

市場面では、Binanceのレバレッジ比率0.16と建玉3.75億ドルという数字が示すのは、投機的ポジションが相当程度整理されたということだ。これは下落の底を保証するものではないが、強制清算の連鎖で下方向に加速するリスクは以前より小さくなっている、とは言える。

情報ソース

以下の2026-07-20取得分(12本)を基にまとめた。

  1. [Crypto Sensei] JUST IN! TRUMP JUST NUKED THE CLARITY ACT… (MAJOR XRP NEWS) — https://www.youtube.com/watch?v=-TEH9ib1qgc
  2. [Crypto Sensei] NEW XRP ATH DATE CONFIRMED!?!? ($100 BLAST?) — https://www.youtube.com/watch?v=dTVsXDO8C9U
  3. [Crypto Sensei] XRP JUST SECURED $12 TRILLION REPO MARKET!!!?? (”IT’S ALL XRP”) — https://www.youtube.com/watch?v=ujWJIdb7qTg
  4. [Ripple Bull Winkle] CLARITY ACT NUKE!!!!! IT WILL BE PASSED??!!! (XRP $100 FRAMED?!) — https://www.youtube.com/watch?v=Kz3se8iV4qE
  5. [Ripple Bull Winkle] CLARITY ACT UNLOCKED XRP!!!! (IT’S SET XRP-CLARITY $100+!?!?) — https://www.youtube.com/watch?v=jI2NK4rnkHQ
  6. [Digital Outlook] This Is MAJOR Revelation! BOOOOM!💥- Sugar On Sunday — https://www.youtube.com/watch?v=cEDnwZSvpnA
  7. [The Bull Winkle Blue Print] XRP HOLDERS MUST WATCH! JAPAN JUST INTEGRATED XRP!! — https://www.youtube.com/watch?v=7nc4wvaEHP4
  8. [The Bull Winkle Blue Print] XRP SHOCK: $20,000,000 Gone In Seconds! (END NEAR?) — https://www.youtube.com/watch?v=iV2x3f6sgYs
  9. [Cheeky Crypto] This is my WARNING for all XRP holders right now — https://www.youtube.com/watch?v=pMu5_tlVYLw
  10. [Cheeky Crypto] I Found the XRP Supply Shock… — https://www.youtube.com/watch?v=kJ3wyMFsFjc
  11. [Stock Moe] XRP CLARITY ACT 🚨 Post Markup XRP Price Prediction Released! Know This BEFORE MONDAY! — https://www.youtube.com/watch?v=FD9fVS1-PMs
  12. [The Crypto Republic] XRP, XLM & Banks The Tokenization Race Has Officially Begun! — https://www.youtube.com/watch?v=cGTmSRbbHyQ

※注記

以下は除外した:

  • 「XRP $100」「$980」等の価格予測。後者は過去サイクルの上昇率(790%)を現在価格に機械的に掛けただけの計算であり、発言者自身も「これは予測ではなく算術だ」と認めている
  • 「XRPが12兆ドル/1000兆ドルのレポ市場を確保した」という主張。Rippleがレポのパイロットとタスクフォースに関与しているのは事実だが、市場規模の数字を成果として提示するのは飛躍
  • 「日本がXRPを統合した」という表現。実際はSBI傘下1社と1スタートアップの提携
  • 「韓国が暗号資産を国家資産として公式認定した」という主張は裏付けが確認できず
  • Bonkのガバナンス盗難を根拠にした「エンゲージメント低下=底」の議論。MVRV Zスコアを「35〜41」としているが、同指標の実際のレンジは概ね-0.5〜7であり、別の指標との取り違えと見られる
  • FortisX等のスポンサー枠、Discord有料コミュニティの勧誘
  • 聖書の講話回(XRPと無関係)

数字の食い違い:トランプ大統領の暗号資産関連収入について、CNBCは「約12億ドル」、別の解説者は「14億ドル」としている。本稿は報道側の12億ドルを採用した。

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