XRPファンダメンタルズ 2026年8月7日
昨日「木曜から金曜が山場」と書いた。山場は来なかった。 Thune院内総務が報道官を通じて、8月中の採決はない、9月に戻ったらまずこれを議題に乗せると述べた。上院の復帰は9月14日、最速の手続き採決は15〜16日になる。…
主要ニュース
採決は行われなかった——9月へ持ち越しが確定した
昨日「木曜から金曜が山場」と書いた。答えが出た。クローチャーは木曜も提出されず、上院はClarity法案に一度も触れないまま休会に入った。
Thune院内総務が報道官を通じて明言している。
民主党はClarityの採決を頑として認めない。 法案の提案者たちと作業してきた。Lummis議員は素晴らしかった。戻ってきたらまず最初にこれを議題に乗せる。
上院が戻るのは9月14日。最速の手続き採決は9月15〜16日になる。
ここは正確に書いておきたい——「否決」ではなく「不採決」である
8/5から当サイトは「否決される採決が、あえて行われる」という絵を書いてきた。Lummis議員の「この法案が死ぬなら、民主党が殺さなければならない」という宣言がその根拠だった。
結果は、殺されなかったし、生かされもしなかった。触られなかった。
民主党にとってこれが最も安い決着である。反対票を投じれば記録に残る。中間選挙まで3か月の時点で、暗号資産の資金1億2,900万ドルを敵に回した記録が残る。採決させないことは、その記録を作らないことと同義であり、彼らは7/29から一貫してそれを目標にしていた。
Lummis議員の「殺すなら民主党に殺させる」は、殺し方を選ばせない前提の上に立っていた。民主党は3つ目の選択肢を取った。
ゴールは3週間で4回下がった——今回は「消えた」
| 時期 | 「成功」の定義 |
|---|---|
| 7月中旬 | 今週中に可決する |
| 8月4日 | 今週は手続きを始める(9月に採決1回で済むように) |
| 8月6日 | クローチャーを通して、9月の本会議審議を用意する |
| 8月7日 | 採決そのものを9月へ持ち越す |
これまでの3回は「目標が縮んだ」だった。今回は違う。期限そのものが無くなった。 休会前という締切があったから毎日動いていたのであって、それが外れた今、9月14日まで日次で追うものは立法の側には残っていない。
今日のCrypto Sensei1本は、いずれも結末を知らない
これは記録として書いておく価値がある。今日取得した21本はすべて発表前に収録されている。だから全部が「明日が最終日」「週末の採決もあり得る」と言っている。
CoinbaseのUS政策担当VP、Kara Calvert氏の発言が象徴的だった。
絶対に、まだ間に合うと思います。 大きな問題は、9月14日の復帰まで持ち越されるかどうかです。今の一般的な見方は、採決はある、というものです。 大きな瞬間になります。業界が10年待った瞬間です。
業界の内側にいて、毎日議員と話している人の見立てが、発表の数時間前でこれだった。当サイトが8/5から「相場観の当事者性」を疑ってきた理由がここにある。近い人ほど、近すぎて見えない。
共和党側は6人が欠けている——民主党13人が必要という計算
Eleanor Terrett記者の取材として、共和党の未賛同者が整理されていた。
- Mike Rounds議員、James Lankford議員、Jerry Moran議員 — コミュニティバンク関連の条文に不満
- Josh Hawley議員 — 8/6に扱った通り、銀行団体と農業団体への対処がなければ反対
- Rand Paul議員
- Mitch McConnell議員 — 病気で欠席
53から6を引くと47。60票に届かせるには民主党から13人が要る。当サイトが8/6に書いた「10〜12人」より重い。
ただし区別しておく。Rounds・Lankford・Moranの3氏は「条文に不満」であって「反対」ではない。 Lankford議員は8/5に「今週片付かなければ、片付くまで続ける」と述べている。それでも、Tim Scott上院銀行委員長本人の言葉が状況を示している。
銀行委員会の共和党が法案の周りに結束し、全員が足並みを揃えれば、民主党を引き込めた。 大多数の共和党がイエスと言えば、民主党もテーブルに来て、イエスへの道を見つけると思う。
民主党の妨害を非難する文脈で語られているのだが、中身は「まず自党をまとめる必要がある」という話である。CoinDeskは今日の記事で「60票が必要だが、現時点で50票あるかどうかも定かではない」と書いている。
新しい障害が一つ増えた——6億ドルの法執行資金は「空手形」かもしれない
これは今日いちばん実質的な材料で、しかも休会をまたいで残る。
Punchbowl NewsのBrendan Pedersen記者が歳出のプロセスに踏み込んだ。Clarity法案は2027〜2031会計年度にかけて年6億ドル、法執行機関に暗号資産の訓練を施すための補助金を授権している。Fraternal Order of Police(FOP)が法案支持に回った理由の一つがこれである。
問題は、授権と歳出が別だという点にある。
- この6億ドルはByrne記念司法支援補助金(JAG)の枠に入る
- 2026会計年度のJAGプログラム全体の歳出は9億6,400万ドル
- 2025会計年度は、継続決議の下でわずか4億9,900万ドル
つまり6億ドルは、JAGプログラム全体の裁量枠の大半を食う。歳出委員会の民主党側は、この上限を大幅に引き上げるのは容易ではないと述べている。下院共和党の2027会計年度の商務・司法・科学分野の裁量配分は、2026年度より6億7,000万ドル少ない。
議会が「授権」した金額は、歳出委員会が毎年つけなければ1ドルも出ない。 FOPの支持は、出ないかもしれない金額と引き換えに得られたことになる。この穴は9月まで5週間、誰にも塞がれずに残る。
ホワイトハウスは「関与」で止まった
Tillis議員が8/6に「ホワイトハウスは倫理条項のテキストに取り組んでいる」と述べた件は、そこから先へ進まないまま休会になった。7月30日に送られてから、8日目で締切を迎えた。
Eleanor Terrett記者の当日の表現。
暗号資産の政策関係者は、ある業界筋が「奇妙な宙ぶらりん状態」と呼ぶところに留まっている。「今日の我々はガンビー人形みたいだ」——ホワイトハウスがTillis・Gallegoの超党派の倫理条項の対案に関与を始めた今でさえ。
Calvert氏はこの倫理条項について、内容の重さを説明していた。
これは決定的な関門の一つであり、前例がありません。 現職の大統領が自発的に合意した倫理条項など、合衆国の歴史上一度も存在しない。 問題は、民主党がさらに要求を重ねるかどうかです。
「前例がない」は、両方向に読める。 実現すれば画期的であり、実現しないことも同じくらい自然だ、ということでもある。
銀行ロビーの構図についての、今日いちばん鋭い説明
Calvert氏の説明が具体的だった。
銀行はコミュニティバンクを議会で活発に動かすことに成功しました。 コミュニティバンクには同情が集まりやすい。大手銀行はそれを理解して、コミュニティバンクを前面に立たせ、自分たちは「この法案には法執行の条項がない」という論点へ退いた。
銀行側から解決策が提示されたことはありません。彼らが出した唯一の解決策は、第三者による報酬(リワード)の禁止です。 ステーブルコインが彼らの決済事業と直接competeできるからです。だからこれは預金の話ではなく、決済と、その領域での競争の話なのです。
Josh Hawley議員については、Calvert氏はこう述べた。「事務所と話すたびに違う論点が出てきます。何がイエスにさせるのか私には分かりません。」
Warren議員は何も変えていない
上院の地下通路で捕まったElizabeth Warren議員。
私が聞いている限り、汚職、消費者保護、国家安全保障、経済の保護——どの問題も、まだ解決されていません。 それらが解決されるまで、民主党であれ共和党であれ、誰かがこれを前に進められるとは思えません。
具体的な条文の指摘はない。11か月かけて300ページ以上を追加した後でも、返ってくる言葉が7月と同じである、という事実だけを記録しておく。
ロシアが先に成立させた——ただし中身は正反対で、XRPは対象と限らない
Putin大統領がロシア初の包括的な暗号資産法に署名した。下院を7月21日に通過し、大半の条項は9月1日に施行、一部は2027年へ、既存の交換業者の移行期限は2027年3月1日である。
「米国より先に明確化した」という枠づけで多くの動画が扱ったが、中身は規制緩和ではなく統制である。
- 合法な取引は中央銀行が免許を出した取引所に限定され、保管・記帳はデジタル預託機関が担う
- 非プロ投資家は知識テストを課され、年間30万ルーブル(約3,800ドル)の取引上限がある
- 取引が認められるのは時価総額が大きく流動性のある銘柄で、名指しされている例はビットコイン、イーサリアム、USDTである
- 国内での支払い手段としての利用は引き続き禁止、暗号資産決済の広告・宣伝も禁止
XRPが取引対象に入るという記述はどこにもない。 「規制が整った国が増えている」ことと、「そこでXRPが使える」ことは別である。
機関投資家・パートナーシップ
Wells Fargoのトークン化預金——載るのは自社の専有チェーンである
これがトークンの問いの中心である。
8月4日、Wells Fargoが法人・商業顧客向けのトークン化預金を今秋開始すると発表した。 保険付きの商業銀行マネーをブロックチェーン上のトークンとして表現し、24時間365日のプログラマブルな決済を可能にする。開始時は米ドル→英ポンドの限定的な交換で、2027年にかけて顧客・国・通貨を広げる。
そして決定的な一行が発表文にある。決済は同行の専有ブロックチェーン上を走る。
The Bull Winkle Blue Printは「100億ドルの銀行資産がオンチェーンに移った」という枠づけでこれを扱った。Wells Fargo(2.2兆ドル)、JPMorgan、Citiを足した数字である。数字自体は資産規模として正しいが、それらの資産が載る先はどれも各行の私有チェーンであり、XRPLではない。
- 8/5:BNY Mellonのトークン化預金 → BNYのprivate permissioned chain
- 8/6:MastercardのBVNK買収 → RLUSDの流通経路の引き継ぎ
- 8/7:Wells Fargoのトークン化預金 → 同行の専有チェーン
3日で3件、同じ形をしている。 レールは確かに敷かれている。敷いているのは各行自身で、XRPLではない。なお、JPMorgan・Citi・Bank of Americaを含む米銀のトークン化預金ネットワークは来年開始とされており、そこにもXRPLの名前はない。
Intesa Sanpaolo——数字は2,600万ドルではなく約1,800万ドルで、しかも前期から不変
イタリア最大の銀行がXRPエクスポージャーを持っている、という話が複数の動画で「銀行が動いた」の証拠として使われた。実際の13Fはこうである。
- 保有はGrayscale XRP Trustの712,319株、時価約1,800万ドル(Ripple Bull Winkleは2,600万ドルと述べているが過大)
- 前期から株数は変わっていない。 新規の買い増しではない
- 同行の暗号資産関連の保有は約2億3,500万ドルで、XRPはその6〜7%
- 同じ13Fで、ビットコインETF(IBIT)の持分を94%削減し、ステーキング付きイーサリアムを3倍にしている
「イタリア最大の銀行がXRPを買った」ではなく、「前期の持分を動かさなかった」というのが正確である。そして同じ書類で他の暗号資産のポジションは大きく動かしている。文脈を外すと逆の印象になる典型例なので、記録しておく。
SBIの「412億ドル」はRipple社株式の評価額であって、XRPではない
SBIホールディングスが第1四半期決算で、Ripple社への出資持分を約6.6兆円(412億ドル)と評価し直さなかった——つまり据え置いた、と報じられた。XRP価格の低迷にもかかわらず、である。
Ripple Bull Winkleはこれを「SBIはRippleに412億ドルを結びつけている」と紹介したが、これはRipple社の株式の持分評価額であり、XRPの保有額ではない。 8/6に扱った「暗号資産treasury 8,600万ドルをXRPへ一本化」とは別件である。
なおSBIの第1四半期は過去最高で、税引前利益2,258億円、純利益1,481億円(前年同期比+149.9%)だった。
XRP ETFの累計流入は15億ドル——発行体の内訳が出た
Cheeky Cryptoが数字を整理していた。ここは当サイトが8/6に推定で書いた部分の確定にあたる。
| 発行体 | 累計純流入 |
|---|---|
| Bitwise | 約5億ドル(全体の33%) |
| Canary Capital | 約4億6,700万ドル |
| Franklin Templeton | 約4億2,200万ドル |
| Grayscale | 約1億3,100万ドル |
| 21Shares | 約マイナス2,000万ドル |
累計は15億ドル。推移も出ている。2025年11月の上場から1か月弱で10億ドルを突破し、2026年1月7日に初の日次純流出(4,080万ドル)、1月末に11億7,000万ドルまで後退。4月末に13億ドル、5月に14億ドル、そして7月27日に15億ドルを超えた。2026年に入ってからの追加は3億2,900万ドルで、マイナスの月は3月(マイナス3,120万ドル)だけである。
Cheeky Cryptoが自分で置いた留保が正しかったので、そのまま引く。
ETFの流入を見て、すぐに「機関が買っている」と言いたくなる。実際そういうこともある。だがETFを買うのは、金融アドバイザー、ファミリーオフィス、プロのファンド、ブローカレッジ経由の一般投資家、短期のトレーダー——どれでもあり得る。 商品はどこから金が入ったかを教えるが、誰がボタンを押したかは教えない。
技術・XRPL
平均取引額が主要10通貨で最大——ただしこれは「性格」であって「証拠」ではない
XRPの1件あたり平均取引額が86,680ドルとなり、時価総額上位10銘柄で最大になった。ビットコインは約14,200ドル、イーサリアムは約3,280ドルなので、6倍と26倍である。
数字は事実だが、Cheeky Cryptoが自分で留保を置いていたのが良かった。
平均は、間違ってはいなくても誤解させることがある。 巨大な送金が1本あれば全体が引き上がる。取引所は自社ウォレット間で資産を動かす。ウェールは持ち高を組み替える。ひと握りの送金が、ネットワーク全体を機関的に見せることがある。
だから、これは銀行が静かに入ってきた証拠ではない。手がかりである。 そして手がかりは、他の何かと繋がって初めて意味を持つ。
この態度が正しい。 平均取引額が大きいのは「XRPLで動く1件が重い」ことを示すが、その重い1件を動かしているのが誰かは示さない。
ステーブルコインの移転高とRLUSDの位置
RWA.xyzベースで、XRPL上のステーブルコインの30日移転高は7月末で42.8億ドル、直近は38.9億ドル(前月比マイナス1.79%)である。このうち94%がRLUSDである。
そして今日いちばんトークンの問いに近い数字がこれである。
RLUSDの総供給15.8億ドルのうち、55%がXRPL上にあり、Ethereum上の残高を上回った。
これは前進として認めてよい。XRPLはステーブルコインのレールとして実際に使われている。RLUSDの主たる住所がEthereumからXRPLへ移った、というのは1年前には言えなかったことである。
ただし、これはトークンの問いの答えではない。 RLUSDがXRPL上を動くのにXRPは要らない。手数料は極小で需要にならず、送り手も受け手もドル建てのままである。観測点2——RLUSD以外の通貨建てステーブルコインの厚み——は今日も動いていない。橋は片岸だけ厚くなった。
RLUSDの地理的展開
対応地域として挙げられていたのは、米国、日本、トルコ、EU(ルクセンブルクのライセンスによる30か国へのパスポーティング)、ドバイ・UAE、Flutterwave経由のアフリカ、そして韓国である。シンガポールは金融当局のサンドボックスで貿易金融向けのRLUSDの試験が動いているとされた(プログラム名は音声から確定できなかった)。
これも同じ留保がかかる。 RLUSDの流通地域が増えることと、XRPの需要が増えることは別である。
XRPLのRWA 2位——新規の86%が単一商品である
RWA.xyzのデータで、XRPLは過去6か月のRWA新規流入26億ドルを記録し、BNBチェーンの30億ドルに次ぐ2位になった。総額は43.8億ドル、ステーブルコインを含めると53.8億ドルである。
数字は正しい。だが中身を見ると、26億ドルのうち22.3億ドルはJustokenのエネルギー連動トークン1本である。
7/31から当サイトは「総額の約半分は単一のエネルギー連動商品」と書いてきた。今日の数字でより正確に言い直せる。
- 総額の約半分が単一商品(従来の書き方)
- 新規増加分の86%が単一商品(今日の数字)
比率は改善していない。悪化している。そして世界のトークン化RWA市場4,170億ドルに対して、XRPLは1%にとどまる。
補遺:Coldcardの件の続報(XRPLの話ではない)
8/1・8/4に扱ったColdcardのシード生成の脆弱性について、被害の全体像が固まってきた。8月4日時点で被害総額は1億3,000万ドルを超え、少なくとも12の別々の攻撃者が関与している。 3波にわたり約1,367 BTC(約8,900万ドル)が抜かれ、その後さらに拡大した。当サイトが8/4に「約7,020万ドル」と書いたのは初期の波の数字であり、累計はその倍近くになっている。
実務上の一点だけ、確定した情報として書いておく。
2021年3月のファームウェアから修正版までの間にColdcard上でシードを生成した人は、そのシードを侵害されたものとして扱い、新しいシードへ移す必要がある。ファームウェアを更新しても、既に生成済みのウォレットは直らない。
Coldcardはビットコイン専用機なのでXRPには関係しない。 ただし「デバイスに一度も触れられていないのに鍵が推測された」という事故の形は、機種に依存しない教訓を残す。
なおThe Bull Winkle Blue Printはこの事件を扱ったうえで、結論として第三者カストディへの移行を勧めている。これは広告である(同チャンネルのスポンサー)。事件が示したのは「自己保管をやめろ」ではなく、「シードがどこで生成されたかを確認せよ」である。
市場・オンチェーン
- XRPは1.02〜1.04ドル。8月6日に1.03ドルまで下げた
- 取引所の準備は主要10取引所で16〜17億枚。7年ぶりの低水準で、2025年10月の37.6億枚からほぼ半減
- 循環供給は約625億枚、エスクロー残は約320億枚
- 循環供給の約60%が含み損。SEC訴訟の決着時からマイナス71%
- Polymarketの「年内成立」の確率は17%まで低下した(発表前の数字)
- Rippleのエスクローは過去12か月で120億枚が解除され、84億枚が再ロックされている(月平均で7億枚が戻る)
総評
昨日「木曜から金曜が山場」と書いた。山場は来なかった。
Thune院内総務が報道官を通じて、8月中の採決はない、9月に戻ったらまずこれを議題に乗せると述べた。上院の復帰は9月14日、最速の手続き採決は15〜16日になる。クローチャーは水曜も木曜も提出されず、Clarity法案は一度も本会議に触れないまま休会に入った。
ここは書き方を変える必要がある。当サイトは8/5から「否決される採決が、あえて行われる」という絵を書いてきた。Lummis議員の「殺すなら民主党に殺させる」がその根拠だった。結果は、殺されもせず生かされもせず、触られなかった。 民主党は反対票という記録を作らずに、法案を9月へ送った。中間選挙まで3か月、暗号資産の資金1億2,900万ドルが投票行動を見てから配分先を決める、という状況で、これが彼らにとって最も安い決着である。7/29から「記録に残されたくない」と書いてきた動機は、記録を残さないという最も直接的な形で達成された。
3週間でゴールが4回下がったことも記録しておく。7月中旬は「今週可決」、8月4日は「今週は手続きを始める」、8月6日は「クローチャーを通して9月の審議を用意する」、そして今日は「採決そのものを9月へ」。これまでの3回は目標が縮んだが、今回は期限そのものが消えた。
そして新しい障害が一つ増えた。これが今日いちばん実質的な材料である。Clarity法案が法執行機関の訓練に年6億ドルを授権していることが、FOPを支持側に回した理由の一つだった。ところがそれは歳出ではない。同じ枠のJAGプログラムの2026年度の歳出総額は9億6,400万ドルで、2025年度は4億9,900万ドルしかなかった。6億ドルはプログラム全体の裁量枠の大半を食う。この穴は9月まで5週間、誰にも塞がれずに残る。
今日のCrypto Sensei1本がすべて発表前に収録されていることも、記録に値する。Coinbaseの政策担当VPが「絶対にまだ間に合う、一般的な見方は採決はあるというものだ」と述べたのは、発表のわずか数時間前だった。業界の内側にいて毎日議員と話している人の見立てが、これだった。 8/5に「業界の推進側から否決の懸念が出始めた」と書いたが、その懸念でさえ「否決される」であって「採決されない」ではなかった。
トークンの問いについては、今日は3件そろって同じ形をしていた。
Wells Fargoのトークン化預金は同行の専有ブロックチェーン上を走る。 BNY(8/5)が私有チェーンで、Mastercard(8/6)がRLUSDの経路の引き継ぎで、Wells Fargo(8/7)が専有チェーンである。3日で3件、いずれもレールは敷かれているがXRPLではない。米銀のトークン化預金ネットワークは来年開始とされているが、そこにもXRPLの名前はない。
Intesa Sanpaoloは「XRPを買った」のではなく「持分を動かさなかった」。712,319株、約1,800万ドル、前期から不変。しかも同じ13FでビットコインETFを94%削っている。SBIの412億ドルはRipple社株式の評価額であって、XRPではない。 どちらも「銀行がXRPを持った」という話に見えるが、中身は違う。
一方で、前進として認めるべき数字も今日出た。RLUSDの総供給15.8億ドルのうち55%がXRPL上にあり、Ethereumを上回った。XRPLはステーブルコインのレールとして実際に使われている。1年前には言えなかったことである。ただしRLUSDが動くのにXRPは要らない。 トークンの問いの観測点2——RLUSD以外の通貨建ての厚み——は今日も動いていない。橋は片岸だけが厚くなった。
XRPL上のRWAが新規流入で世界2位というのも事実である。ただし26億ドルのうち22.3億ドルは単一のエネルギートークンであり、7/31に書いた「総額の半分が単一商品」は、新規増加分では86%へ悪化している。世界のトークン化RWA市場に対する比率は依然1%である。
ここから5週間、立法は動かない。 日次で追ってきたものが一時的に無くなる。残るのはトークンの問いの観測点であり、それは年単位でしか動かない。この期間に見るとすれば4つである。
- 休会中にホワイトハウスが倫理条項に答えるか。 7月30日から数えて、9月14日には46日目になる
- 6億ドルの歳出上限の議論が広がるか。 FOPの支持が揺らげば、9月の材料構成が変わる
- XLS-65/66のバリデータ投票率(80%を2週間。長く30%台)
- RLUSD以外の通貨建てステーブルコインの厚み。 EURCVは今日も取引されていない
5週間、何も起きない可能性が高い。 それでもトークンの問いの答えは、この5週間のうちに動くかどうかで決まる種類のものではない。9月14日に立法が戻ってきたとき、当サイトは「9月に成立するか」ではなく「成立したとして、XRPというトークンに何が起きるのか」を問い続ける。
情報ソース
以下の2026-08-07取得分(21本)を基にまとめた。
- [Crypto Sensei] URGENT CLARITY ACT NEWS!! (THIS WILL CHANGE XRP FOREVER) — https://www.youtube.com/watch?v=4MeEiDZoPJc
- [Crypto Sensei] OMG US GOV JUST MADE A SECRET XRP DEAL WITH RIPPLE!!!??? WOW — https://www.youtube.com/watch?v=wWpvAGkMXDo
- [Crypto Sensei] 🚀 XRP Could REPLACE SWIFT?! Here’s Why! — https://www.youtube.com/watch?v=pHmf5lMF4ds
- [Crypto Sensei] 🚨 XRP Is Vanishing From Exchanges! — https://www.youtube.com/watch?v=S1yLrjd1jKY
- [Crypto Sensei] TRUMP: PASS CLARITY NOW!!!! (XRP MAJOR NEWS) — https://www.youtube.com/watch?v=SDfowZ0z_jo
- [Crypto Sensei] 🚨MAJOR RLUSD UPDATE #XRP!!! — https://www.youtube.com/watch?v=ML6QlZPmufQ
- [Ripple Bull Winkle] JAKE CLAVER: XRP $1500 BY EOY!? (IT’S ALREADY DONE?!?) — https://www.youtube.com/watch?v=fWIAbqhDCMg
- [Ripple Bull Winkle] OMG WHAT!? XRP HITTING $80 BIG BANKS JUST CONFIRMED THIS!??!! — https://www.youtube.com/watch?v=Kre8zJFwTq4
- [Ripple Bull Winkle] CLARITY ACT IS NOW NATIONAL SECURITY!!!! 24 HOURS XRP!! — https://www.youtube.com/watch?v=5EieDVnxP0A
- [Digital Outlook] XRP MAXIMIZE YOUR GAINS & BEAT THE TAXMAN!💥 — https://www.youtube.com/watch?v=L2-_vl1A_oc
- [Digital Outlook] XRP The Game Is ON! Clarity Is Gonna Pass! BOOOOM! — https://www.youtube.com/watch?v=x1IGvI475yc
- [The Bull Winkle Blue Print] XRP HOLDERS: DON’T MAKE THE $100M BITCOIN MISTAKE! 🚨 — https://www.youtube.com/watch?v=knuyW4xnGvE
- [The Bull Winkle Blue Print] XRP PRICE ALERT! INSTITUTIONAL FLOWS GOING PARABOLIC — https://www.youtube.com/watch?v=uZy1KDcLtvA
- [The Bull Winkle Blue Print] XRP SWITCH FLIP PREDICTION (CLARITY ACT WILL PASS!!) 🚨 — https://www.youtube.com/watch?v=jn0wudUzyno
- [Cheeky Crypto] XRP Buyers Aren’t Backing Down — https://www.youtube.com/watch?v=vZXWyHCicfM
- [Cheeky Crypto] XRP Holders Need to See This Data — https://www.youtube.com/watch?v=vl0e7ZjtF-0
- [Stock Moe] XRP EVERYTHING JUST CHANGED 🚨 (Know This BEFORE Tomorrow) — https://www.youtube.com/watch?v=1hpVbIR4cP0
- [Stock Moe] 911.5 MILLION SPACEX SHARES UNLOCK TODAY 🚨 ETFs Cannot Buy For 30 Days — https://www.youtube.com/watch?v=438OfTH5vXM
- [Paul Barron Network] Putin Signs CLARITY Before the U.S.!?🚨Coinbase U.S. Policy INTERVIEW Kara Calvert🔥 — https://www.youtube.com/watch?v=o_-gfDPf-y0
- [Paul Barron Network] Fed Signal Terrifies Market🚨September Rate HIKE Coming?!🔥 — https://www.youtube.com/watch?v=IoeX2fIO2wk
- [The Crypto Republic] XRP to $1000? The Theory That Has Institutions Hooked! — https://www.youtube.com/watch?v=Z-Tc9iGrUWI
※注記
以下は除外した:
- 価格予測(10,000ドル、1,500〜2,000ドル、80ドル、8/13/27ドル、1,000ドル、12ドル)
- チャート分析(Stock Moeの1.04ドル/0.86ドルのライン、フィボナッチ拡張、四年周期)
- SpaceX株の回(Stock Moe、XRPと無関係)
- FRBの利上げの回(Paul Barron Network、XRPと無関係)
- iTrustCapital(Digital Outlookは全編が広告)/ FortisX / Uphold Exa Card / XRPO の「AIアドバイザー」/ Discord勧誘
「米政府がRipple escrowから200億XRPを買う密約」(Crypto Sensei):一次資料がなく、除外する。ただし動画自身が丁寧に否定材料を並べていたので、そこは評価しておく。
- Clarity法案の現行版はXRPをデジタル商品として grandfather しており、Rippleに売却を強制しない
- Rippleは過去12か月で解除された120億枚のうち84億枚を再ロックしている。売る計画があるなら戻さない
- 1,000ドルにするには時価総額約62兆ドル、5,000ドルなら約310兆ドルが要る
数字の誤り:Intesa Sanpaoloの2,600万ドル(Ripple Bull Winkle)→ 正しくは712,319株、約1,800万ドル。しかも前期から株数は不変であり、新規の買い増しではない。同じ13FでビットコインETF(IBIT)を94%削減している。
数字の誤り:ビットコインの平均取引額1,200ドル(Cheeky Crypto)→ 正しくは約14,200ドル。同じ動画が「XRPはビットコインの6倍」と述べており、86,680÷14,200≒6.1倍が正しく、1,200ドルのほうが誤りである。
帰属の混同:SBIの412億ドル(Ripple Bull Winkle)→ これはRipple社株式の持分評価額(約6.6兆円)であり、XRPの保有額ではない。8/6に扱った「暗号資産treasury 8,600万ドルをXRPへ」とは別件である。
文脈の欠落:「100億ドルの銀行資産がオンチェーンに移った」(The Bull Winkle Blue Print)→ Wells Fargoの発表は同行の専有ブロックチェーン上のトークン化預金であり、今秋に米ドル→英ポンドの限定的な開始である。JPMorgan・Citi・Bank of Americaを含む銀行間ネットワークは来年。XRPLは関与していない。
前提の欠落:Mark Esper元国防長官(Ripple Bull Winkle・The Bull Winkle Blue Print)→ 「Clarity法案は国家安全保障上の要請だ」と述べた元国防長官は、2023年からCoinbaseのグローバル諮問委員会のメンバーである。主張の内容は内容として検討に値するが、業界と無関係な第三者の声ではない。
繰り返された既知の誤り(8/4に訂正済みのものが、そのまま再放送されている):
- 「JPMorganがブロックチェーン基盤に3兆ドルを費やした」(Ripple Bull Winkle)→ 桁が現実的でない。同社の年間技術予算全体でも200億ドル規模である
- 「米財務省の円買い介入は30年ぶり」(Ripple Bull Winkle)→ 正しくは2011年以来である
固有名詞:「Tillis-Gaetz」→ Tillis・Gallego(Gaetz氏は関与していない)/「Franklin Tamilton」→ Franklin Templeton/「Josh Holly」→ Hawley/「Cara Calbertt」→ Kara Calvert/「Brandon Peterson」→ Brendan Pedersen/「closure」→ cloture。
当サイトの前日の記述の確定:8/6に「The Bull Winkle Blue Printの累計流入5億1,100万ドルはBitwise単独の数字と見られる」と書いた。方向は正しかった。 確定した数字は、Bitwiseが約5億ドルで、セクター全体の累計15億ドルの33%にあたる。
当サイトの過去の数字の更新:8/4にColdcardの被害を「約7,020万ドル(1,082 BTC)」と書いたが、これは初期の波の数字である。8月4日時点の累計は1億3,000万ドル超、少なくとも12の攻撃者が関与している。
広告としての使われ方(The Bull Winkle Blue Print):Coldcardの事件の事実関係は概ね正確だが、結論部分は同チャンネルのスポンサーへの誘導である。事件が示したのは「自己保管をやめろ」ではなく「シードがどこで生成されたかを確認せよ」である。この点は8/1・8/4に整理した通りで、変わらない。
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