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XRPファンダメンタルズ 2026年8月3日

日曜なので新しい発表はないが、構造の理解が一段深まった日だった。 最も重要なのは、残る関門が倫理条項だけではないと当事者側から明示されたことである。民主党の戦略担当者が「倫理、BRCA、農業編の3つは束になっている」と述…


主要ニュース

倫理条項の対案はホワイトハウスで審査中——「大統領が承認しなければ法案はない」

7/31にTillis・Gallego両議員の対案がホワイトハウスへ送られた件について、今日は中身の骨格が判明した。Eleanor Terrett記者の説明が最も明確だった。

民主党が本当に求めているのは州の司法長官である。倫理条項の執行に不備があった場合に、州司法長官が司法省を訴えられる役割を求めている。共和党もホワイトハウスも大統領も、それを望んでいない。民主党は強く望んでいる。それがどういう形なら成立するのか、やり取りが続いている。そこが核心的な緊張点だ。Tillis議員がGallego議員と協議を主導している。数日のうちに突破口があるかもしれない。ただし提案はホワイトハウスへ送る必要があり、大統領が了承しなければならない。

——大統領が了承しなければ?

法案はない。

仕組みは2025年に成立したLaken Riley法を下敷きにしている。同法は、移民法の執行を怠って州や住民に害が及んだ場合に、州司法長官が連邦職員を訴えることを認めている。Novogratz氏が予想していた形と一致する。

なお、ホワイトハウスが州司法長官が行き過ぎることを懸念しており、それに対処する条項が追加されたかどうかは不明である。日曜の時点で回答は出ていない。

民主党が問題にしている条文が特定できた

これまで「既存保有の適用除外」と書いてきた部分の、条文レベルの中身が今日明らかになった。倫理条項にはこういう但し書きがある。

本節のいかなる規定も、デジタル資産を投資として保有すること、および既に存在するトークンから受動的なライセンス収入・ロイヤリティ収入を得ることを禁じるものではない。

これを、6月30日に政府倫理局が公表したTrump大統領の年次資産開示と並べると、問題の形が見える。

  • 2025年の暗号資産関連収入は14億ドル
  • うち約6億3,500万ドルがTrumpトークンからのロイヤリティ
  • 5億〜5億9,000万ドルがWorld Liberty Financial関連

すでに存在するトークンから得るライセンス・ロイヤリティ収入——それがまさに適用除外の対象になっている。Warren議員が7月23日に「この法案は次の14億ドルを吸い上げることを何ら妨げない」と述べ、廃案にすべきだとしたのはこの一点を指している。

「登りきってから梯子を外した」という批判が、抽象的な言い回しではなく具体的な条文と具体的な金額の対応関係であることが分かった。

争点は倫理条項だけではない——3つが束になっている

今日いちばん重要な情報かもしれない。ある民主党の戦略担当者の指摘として報じられた。

倫理が法案の成否を分ける最大の論点と広く見られているが、それだけではない。 BRCAと農業関連の編も、60票に必要な民主党票を得るうえで同等に重要である。この3つは束になっている。

これまで倫理条項ばかり追ってきたが、残る関門は3つである。

① 倫理条項 — 州司法長官の執行権。ホワイトハウス審査中

② BRCA(開発者保護条項、第604条) — 非カストディアルの開発者を資金移動業の登録義務から除外する条項

  • Cortez Masto議員と検察官系団体が支持した提案(開発者の刑事責任に「意図」の立証を不要にする内容)を、ホワイトハウスと財務省が拒否
  • Bessent財務長官がBRCAを擁護し、「財務省の長年の方針を法典化したにすぎない。非カストディアルの開発者は、これまでも銀行秘密法の登録義務の対象ではなかった」と述べた

③ 農業関連の編 — 内容の詳細は報じられていない

共和党からも3人が保留——ステーブルコインの利回り

7/31にABAが「600ページのうち2段落」と述べていた件が、票の問題として表面化した。

Mike Rounds議員、James Lankford議員、Jerry Moran議員(いずれも共和党)が、第404条のステーブルコイン利回り条項について、預金流出を防ぐには不十分だとして懸念を示している。Moran議員は地域金融機関の強力な支持者である。

Rounds議員は「法案の前進自体は支持するが、利回り条項が修正されるまで最終的な賛成は表明できない」としている。

州の銀行当局者が上院に送った書簡:

ステーブルコイン商品が利息に相当する報酬や保有に基づく誘因で残高を集め維持できるようになれば、融資を支える地域の資金基盤が数千億ドル規模で弱体化しかねない。

ここで銀行側にとっての皮肉を押さえておきたい。Clarity法案が廃案になると、GENIUS法の規定が残る。 同法はステーブルコインの発行者が利回りを払うことは禁じているが、暗号資産事業者が顧客に報酬を提供することは妨げていない。 つまり銀行にとっては、Clarity法案が通らないほうが保護は薄くなる。押しすぎると自分の首を絞める構造になっている。

法執行機関は一枚岩ではない

7/29以降「法執行機関が反対から支持へ」と書いてきたが、今日その整理が不正確だったことが分かった。

団体立場
National Fraternal Order of Police支持(7/24)
Major Cities Chiefs Association支持(7/30)
Federal Law Enforcement Officers Association支持
NOBLE支持
Major County Sheriffs of America反対から中立
National Sheriffs Association依然として反対。金曜にThune・Schumer両院内総務宛の書簡でBRCAの全面削除を要求

一部の動画が「National Sheriffs Associationが支持に転じた」と紹介しているが、これは誤りである。 中立に移ったのはMajor County Sheriffs of Americaという別団体で、National Sheriffs Associationは金曜に改めて反対の書簡を出している。名前が似ているため混同されている。

見通しの数字はばらついている

出所見通し
Ron Hammond(Wintermute)休会前の成立は0〜5%。ただし「票は数えてある。票はある
Coinbase 最高政策責任者最初の手続き上の採決は「水曜か木曜になるかもしれない
Kalshi(Schwabが引用)休会前の採決確率が7月20日の80%から51%へ

Hammond氏の指摘には耳を傾ける価値がある。

暗号資産業界はこの1年、「あと1か月」「あと1週間」と言い続けてきた。(中略)この業界のこういうところが嫌いだ。「8月までにやらないと終わり」といった作り物の締め切りを立て続ける。 緊急性を作りたい理由も、ロビイストが押す理由も分かる。私も10年やってきて成立させたい。(中略)ただし議会にはまだ数週間ある。票は数えた。票はある。 問題は、政治が退くかどうかと、銀行だ。この2週間、銀行は非常に積極的にロビー活動をしていて、利回りの話が再び俎上に載っている。

なお、Coinbase側が「票はある、倫理は固まった」と述べている点については、動画の作り手自身が「先走りだ」と指摘している。ホワイトハウスの回答が出ていない以上、その通りである。

機関投資家・パートナーシップ

RLUSDの移転量が25%減少——トークンの問いを考えるうえで今日いちばん重要な数字

Cheeky Cryptoが、Notabene提携(年換算2兆ドル)の報道と実際のデータを並べた。内容が的確だったので詳しく残す。

  • RLUSDの30日間の移転量が25%減少し、109.5億ドルに
  • ただし同じ期間に保有者数は増加、アクティブアドレスも増加

つまり触っている人は増えているのに、動いている金額は減っている。同氏はこれを断定せず、three通りの解釈を並べている——(1) 大口の移転が集計期間から外れただけ、(2) 利用が薄く広く分散して平均送金額が下がった、(3) 機関の利用が定常的な決済量を生むほどには育っていない。見出しの数字だけではどれか選べない、という留保も正しい。

そのうえで「2兆ドル」の読み方を整理していた。

Notabeneは「RLUSDが年間2兆ドルを処理する」と言っているのではない。「自社のネットワークがその規模を扱っており、そこにRLUSDを統合する道が開かれた」と言っている。(中略)鉄道を使う許可を得たことと、RLUSDの貨車が何両走るかは別の話である。

そしてXRPの需要に至るまでの4段階を提示していた。これは当サイトのトークンの問いをそのまま分解したものになっている。

  1. 流通 — 機関が既にいる場所にRLUSDが置かれる(Notabene提携はここ)
  2. 運用上のアクセス — 実際に取得・管理・償還できる手段(Ripple Mintはここ)
  3. 反復的な利用 — 一過性の大口ではなく、継続的な決済量が出るか
  4. XRPL上での活動 — RLUSDは複数チェーンで動くため、RLUSDが伸びてもXRPL上で伸びるとは限らない

そして最後の但し書きが重要だった。

XRPL上の活動が増えても、それが自動的にXRPの買いを意味するわけではない。 各取引が消費するXRPは手数料としてごく微量であり、意図的に極小に設計されている。より強い需要の根拠は流動性の側にある——直接のペアが薄い資産同士を、XRPが橋渡しする必要が生じたときである。

当サイトが7月から書いてきた「レールとトークンは別」を、当事者側の視点で最も丁寧に分解した説明だと思う。

ETF

  • 前営業日の流入は769万ドル、うち712万ドルがBitwise単独。Franklin Templetonが57.6万ドル
  • 累計純流入は約15億ドル(Bitwise 5.1億、Canary Capital 4.66億、Franklin Templeton 4.25億、Grayscale 1.31億)
  • 米国のETFにロックされたXRPは10億枚まであと僅か
  • Intesa Sanpaoloの13F(Grayscale XRP Trust 71.2万株)は、SEC提出書類で確認済み

技術・XRPL

今日は新しい技術ニュースがない。昨日扱ったrippled 3.3.0の5アメンドメント(Batch、Permission Delegation、sponsored fees & reserves、confidential tokens ほか)から動きはない。

市場・オンチェーン

  • 取引所のXRP準備は主要10取引所で40億枚→16〜17億枚(前日からの更新なし)
  • 円買い介入については、この時点で為替が再開していないため新しい材料はない

「XRPはマクロ資産になった」という整理

Cheeky Cryptoのもう一本が、今サイクルの価格の挙動について有用な見方を示していた。

過去の弱気相場では、ビットコインが80%下げるときXRPは85〜90%下げていた。今回はビットコインが12.6万ドルから5万ドル台、XRPは3.60ドルから1ドル——下落率がほぼ同じになっている。これは以前より下支えがあるということだ。

理由として、米国のスポットETFが10億枚近くを保有していること、今年4十億枚規模のXRPが小口保有者からホエールのアドレスへ移動したことを挙げている。リテールの投げ売りを機関側が吸収する構造になった、という説明である。

裏返しの含意も明確だった。XRPはマクロに連動する資産になったので、中東情勢や流動性が改善しない限り、大きな資金流入は起きにくい。 上下どちらにも振れ幅が小さくなる、という話である。

総評

日曜なので新しい発表はないが、構造の理解が一段深まった日だった。

最も重要なのは、残る関門が倫理条項だけではないと当事者側から明示されたことである。民主党の戦略担当者が「倫理、BRCA、農業編の3つは束になっている」と述べた。当サイトも7月下旬から倫理条項ばかり追ってきたので、ここは修正が要る。BRCAについては、ホワイトハウスと財務省が開発者の刑事責任から「意図」の立証要件を外す提案を拒否しており、Bessent財務長官が「財務省の長年の方針を法典化したにすぎない」と擁護している。行政側は明確にBRCAを守る側に立っている。

倫理条項についても、条文と金額の対応関係が分かった。「既に存在するトークンからのライセンス・ロイヤリティ収入」が適用除外になっており、Trump大統領の2025年の暗号資産関連収入14億ドルのうち約6億3,500万ドルがまさにTrumpトークンのロイヤリティである。批判が抽象論ではないことがはっきりした。そして解決策として提示されているのが州司法長官による司法省の提訴で、Laken Riley法を下敷きにしている。Terrett記者の言葉が全てを言っている——「大統領が了承しなければ、法案はない。」

もう一つ、7月下旬に当サイトが書いた整理に誤りがあった。「法執行機関が反対から支持へ転じた」と繰り返し書いてきたが、National Sheriffs Associationは今も反対で、金曜に改めてBRCAの全面削除を求める書簡を出している。中立に移ったのはMajor County Sheriffs of Americaという別団体だった。名前が似ているため一部の動画も取り違えている。訂正しておく。

共和党側も、Rounds・Lankford・Moranの3議員がステーブルコインの利回り条項で保留に回った。ここで押さえておきたいのは銀行側の立場の皮肉である。Clarity法案が廃案になればGENIUS法の規定が残り、それは発行者の利回りは禁じるが事業者の報酬提供は妨げない。つまり銀行にとっては通らないほうが保護が薄い。押しすぎることのコストが銀行側にもある、という構造は覚えておく価値がある。

見通しの数字は割れている。Hammond氏は0〜5%と言いながら「票は数えてある、票はある」とも言う。矛盾ではなく、票の問題ではなく手続きと時間の問題だという意味だろう。同氏の「業界は1年間ずっと『あと1か月』と言い続けてきた」という自省は、当サイトが7/30の注記に書いた「業界内部者の時期の見通しは一貫して楽観に振れてきた」と同じ指摘である。

トークンの問いについては、今日は最も正直な数字が出た。RLUSDの30日間の移転量が25%減って109.5億ドルになった一方で、保有者数とアクティブアドレスは増えている。触る人は増えたが、動く金額は減った。そして「2兆ドル」の意味も整理された——鉄道を使う許可を得たことと、貨車が何両走るかは別である。

さらに踏み込んで、XRPの需要に至る4段階(流通→運用アクセス→反復利用→XRPL上の活動)が提示され、その先に最も重要な但し書きが付いていた。XRPL上で取引が増えても、手数料は極小に設計されているので、それ自体はXRPの需要にならない。 需要の根拠になり得るのは、直接のペアが薄い資産同士をXRPが橋渡しする必要が生じたときだけである。昨日「片岸だけでは橋は架からない」と書いたのと同じ場所を指している。

米国時間は日曜なので、上院はまだ動いていない。動くのは日本時間の火曜早朝以降である。

情報ソース

以下の2026-08-03取得分(11本)を基にまとめた。

  1. [Crypto Sensei] URGENT XRP HOLDERS, WATCH THIS BEFORE AUGUST 5TH — https://www.youtube.com/watch?v=OBGHxvSRkcw
  2. [Crypto Sensei] WALL STREET PRO JUST DROPPED A $10,000 XRP BOMB!? (SUPPLY SHOCK) — https://www.youtube.com/watch?v=1Ude5wXaG64
  3. [Crypto Sensei] OMG THE CLARITY ACT JUST COMPLETELY FLIPPED?!?! (XRP EMERGENCY) — https://www.youtube.com/watch?v=oeQd1bOrxkk
  4. [Ripple Bull Winkle] BROOOOO CLARITY ACT WILL MAKE XRP $100??! (It Will Change Everything) — https://www.youtube.com/watch?v=1LthL-fvDro
  5. [Ripple Bull Winkle] MAJOR POLITICAL XRP MOVE AHEAD (IT’S BULLRUN TIME) — https://www.youtube.com/watch?v=fdut4xMofsY
  6. [Digital Outlook] Living On A Prayer!💥- Sugar On Sunday — https://www.youtube.com/watch?v=TtEEekdaODo
  7. [The Bull Winkle Blue Print] DID THE US JUST SEIZE THE BANK OF JAPAN?! XRP IS NEXT! 🚨 — https://www.youtube.com/watch?v=69vsbgo2IxY
  8. [The Bull Winkle Blue Print] XRP Explosion Incoming? Coinbase Just Dropped The News — https://www.youtube.com/watch?v=dOkzJxeErKc
  9. [Cheeky Crypto] The Truth About Ripple’s $2 Trillion Deal — https://www.youtube.com/watch?v=U05PYbacNnc
  10. [Cheeky Crypto] XRP Has a New Problem — https://www.youtube.com/watch?v=VIZAoiN6fAs
  11. [The Crypto Republic] XRP to $100? Top Market Strategist Reveals the Real Bull Case! — https://www.youtube.com/watch?v=zOknDpmuUMU

※注記

以下は除外した:

  • 「XRP $10,000」「$100」「15〜20年で1万ドル」といった価格予測
  • 聖書の講話回(Digital Outlook、XRPと無関係)
  • 「新ブレトンウッズ体制が来る、その決済資産はXRPだ」という筋書き
  • 「供給ショックだけで価格が決まる」という議論

当サイトの訂正:7/29以降、法執行機関について「反対から支持へ転じた」と繰り返し書いてきたが不正確だった。National Sheriffs Associationは現在も反対であり、金曜(7/31)にThune・Schumer両院内総務宛の書簡でBRCAの全面削除を求めている。中立に移ったのはMajor County Sheriffs of Americaという別の団体である。

事実に反する説明:「National Sheriffs Associationが法案の改善を見て支持に転じた」(The Bull Winkle Blue Print)。上記の通り、二つの団体を取り違えている。

条文番号の誤り:第404条のステーブルコイン利回り妥協案を「Tillis-Lummis」としているが、正しくはTillis-Alsobrooksである。なおBRCAはClarity法案の第604条にあたる。

固有名詞の誤り:「Ron Paul」が反対派として挙げられているが、正しくはRand Paul議員(7/29・7/30・7/31に続き四度目)。

過大な枠づけ:「米国が意図的に自国通貨を暴落させた」「米国が日本銀行を掌握したのか」(The Bull Winkle Blue Print)。実際に行われたのは円買い介入であり、対円でドルが3.3%下げただけである。しかも介入の主体は財務省(為替安定基金)で、ニューヨーク連銀は執行の代理人にすぎない。日本銀行とは無関係である。

関連の飛躍:「RippleがBIS Project Agoraの参加行と提携している=XRPが決済資産になる」(The Bull Winkle Blue Print)。動画自身がBISの文書にRippleもXRPも記載がないことを認めている。 参加行と取引関係があることと、その案件で採用されることは別である。なお参加機関数は動画によって「27行」「28機関」と揺れているが、報道は28の民間機関+5中央銀行である。

ETFの流出入の読み方:「オプション満期日に銀行はXRPを1枚も売らなかった」(Crypto Sensei)。ETFの日次フローは純額であり、個々の売買や「銀行の売り」を示すものではない。純フローがゼロであることは確信の証明にならない。

先走り:「Coinbaseが『票はある、倫理は固まった』と述べた」。ホワイトハウスの回答は日曜時点で出ていない。この点はCrypto SenseiThe Bull Winkle Blue Printの作り手自身が指摘している。

関連動画