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XRPファンダメンタルズ 2026年8月2日

日曜なので新規の材料は少ない。実質的に価値があったのは3点だった。 一つ目は、Lummis議員が採決の時期を日単位で挙げたことである。「明日か月曜か火曜か」という表現は、7/31の「Thuneは枠を残している」より一歩踏…


主要ニュース

Lummis議員が採決の時期を「明日か月曜か火曜」と述べた

日曜なので新しい一次情報は少ないが、Lummis議員のインタビューが最も具体的だった。

——休会前の上院採決は、まだ予定通りですか。

はい、その予定です。 ワシントンでの会期は少なくともあと1週間ある。やることは多い。通したい指名承認が複数あり、継続予算の採決の話もあり、イランとロシア・ウクライナの制裁の採決もある。(中略)ただしThune院内総務は何週間も前からClarity法案の枠を議事日程に残しており、実行する意思はあると思う。だから我々は進める。明日なのか月曜なのか火曜なのかは言えない。

7/31に「Thune氏は何週間も枠を残している」と述べていたのと同じ趣旨だが、今回は時期を日単位で挙げている点が新しい。

共和党内の票読みについても踏み込んだ。

支持は非常に高い。全会一致になるか? それはないと思う。Josh Hawley議員のように、本当に抵抗している人はいる。 それは構わない。ただ圧倒的多数、実際ほぼ全会一致にはなると思う。

McConnell議員の欠席、Hawley議員、Rand Paul議員を差し引くと共和党は実質50前後、という7月からの計算は変わらない。

銀行が求めている修正の中身が判明した

American Bankers AssociationのRob Nichols会長兼CEOがCNBCで具体的に述べた。ここが今日いちばん実務的な情報である。

Clarity法案には良いところも多い。デジタル資産の監督枠組みは必要だと考えているし、米国でのイノベーションも重要だと考えている。(中略)ただし経済活動と地域の融資に影響が出ない形にしたい。

新しい600ページの草案の意図は、GENIUS法と同じくステーブルコインの発行者が利回り・利息・報酬を提供できないようにすることだ。預金が銀行や信用組合から流出するのを防ぐためである。我々は上院議員たちと作業して、その意図が「関連会社」と「取引所」にも及ぶようにしたい。

600ページのうち、2段落だけの小さな外科的な修正を提案している。

つまり銀行側の要求は、ステーブルコインの利回り禁止を、発行者だけでなく関連会社と取引所にまで広げることである。7/31に全50州の信用組合連盟が唯一留保した点と完全に一致する。

Bob Diamond氏(元Barclays CEO)はこれに公然と反論している。

ステーブルコインへの利息の議論だが、規制対象の預金でないのに利息を払うものは世の中に何千とある。 一例を挙げよう。クレジットカードは2%のキャッシュバックを出している。ステーブルコインは2%を出してはいけない、と。今それぞれが自分の陣地のために戦っているだけだ。

争点が倫理条項だけではないことは押さえておきたい。倫理条項が片付いても、この利回りの一点が残る。ただしNichols氏は「非常に近いところにいる」とも述べており、法案を潰す姿勢ではない。

Coinbaseは「票はある」と言っているが、確認は取れていない

Coinbaseの政策責任者の発言:

下院では民主党78人と共和党のほぼ全員から賛成を得た。(中略)民主党はSECとCFTCの指名についてホワイトハウスの確約を求め、ホワイトハウスはそれに応じた。大統領本人を対象とする倫理条項を史上初めて求め、大統領はそれに同意した。倫理は固まった。指名も固まった。実質面では超党派の法案だ。問題ないはずだが、まだ周辺で揉めている。

これは先走りである。 ホワイトハウスが同意したのは先週前半のLummis・Moreno案であり、それは民主党もTillis議員も拒否した版だ。7/31にTillis・Gallego両議員が送った対案について、ホワイトハウスの回答はまだ出ていない。今日の時点で「倫理は固まった」とは言えない。

なお、この点は動画の話者自身が「Coinbaseは先走っている」と指摘していた。

機関投資家・パートナーシップ

BISのProject Agoraが完了——ただしXRPLは使われていない

7月30日、BIS主導のProject Agoraが実取引での検証を完了した。

  • 5つの中央銀行(イングランド銀行、フランス銀行、日本銀行、韓国銀行、スイス国民銀行)と28の金融機関(JPMorgan、Citi、Deutsche Bank、BNP Paribas、UBS、Standard Chartered、MUFG等)が参加
  • 6通貨(米ドル、ユーロ、英ポンド、円、スイスフラン、韓国ウォン)で17のシナリオ、約80万スイスフラン(約100万ドル)を決済
  • 平均決済時間は約80秒
  • トークン化したのは中央銀行準備預金と商業銀行預金であり、ステーブルコインではない
  • 設計上、中央銀行マネーは各国の管轄内に留まる

一部で「世界の30大銀行が秘密裏にXRPを採用した」という見出しが出ているが、これは事実ではない。

根拠として挙げられているのは、プロトタイプを構築した技術ベンダーが、自社の対応チェーン一覧のページにXRP Ledgerを載せている、という一点である。Agoraの検証でXRPLが使われたという報道はどこにもない。 ベンダーが対応可能なチェーンを列挙していることと、この案件でそれが使われたことは別である。

7月の月次まとめで「今月最多の誤読パターン」として挙げた「レールの話をトークンの話にすり替える」の典型例なので、記録しておく。

その他

  • Santanderが1,200万ドル相当のビットコインを購入。同行が直接BTCエクスポージャーを持つのは初。ただしこれはXRPの話ではない
  • 米国のスポットETFにロックされたXRPが10億枚まであと約800万枚
  • 香港OSLの個人投資家向けXRP取扱開始(7/29)は昨日扱った件の再掲
  • FlareでFXRPをミントして利回りを得られる、という話が紹介された。ただし紹介者自身が「これも第三者リスクであり、利回りがあるところには必ずリスクがある」と明確に注意している

技術・XRPL

rippled 3.3.0で5つのアメンドメントが投票へ——うち2つは差し戻された版

今日の材料でトークンの問いに最も関係するのはこれである。CoinDesk報道として紹介された。

  • rippled 3.3.0で5つのアメンドメントがバリデータ投票にかかる
  • そのうちBatch(XLS-56)とPermission Delegation(XLS-75)は、以前に重大なバグが見つかって一度取り下げられた版の修正版である

バグが見つかって取り下げ、修正して出し直したという経緯は、隠さずに記録しておく価値がある。7/21にVet氏が「2週間後に複数のアメンドメントが投票入り」と述べていたものが、一度差し戻されていたということである。急いで通していないという意味では健全だが、日程は当初の見込みより後ろにずれている。

今回投票にかかるものの中で、機関にとっての意味が説明されていたのが以下の3つ。

Batch(バッチ取引) 複数の取引を1回の ledger close で原子的に実行する。売りが約定してから買いが実行されるまでの窓が消えるため、スリッページが構造的に発生しなくなる。機関のデスクにとってはコンプライアンスとスプレッドの要件に直結する。

Sponsored fees and reserves(手数料と準備金の肩代わり) 現状、XRPL上のプロダクトを使う顧客は、スパム防止のために自分でXRPの基本準備金を保有する必要がある。この仕様は「使う前に暗号資産を買ってください」という会話を強いるため、機関の顧客対応では障害になっていた。このアメンドメントは、金融機関が顧客に代わって準備金と手数料を負担できるようにする。顧客はXRPに一切触れずに済む。

ただしここは両方向に効く点を書いておきたい。エンドユーザーがXRPを保有する必要がなくなるということは、XRPの需要がエンドユーザー側に分散せず、機関側に集約されるということでもある。導入の障壁は下がるが、保有者の裾野が広がる話ではない。

Confidential tokens(秘匿トークン) 機関が発行するトークンについて、残高と移転を秘匿する。ただしクローバック、フリーズ、AML統制はそのまま維持され、XRP自体は公開のままである。これは7/20にVet氏が説明していたXLS-96の内容(対象はMPTで発行された資産でありXRPではない)と整合する。

「公開のレールの上に、私的な金融商品の層を載せる」という二層構造で、既存の金融システムと同じ形になる、という説明だった。

なお、有効化にはバリデータの80%を2週間維持する必要があり、時期は未定である。投票にかかることと有効化されることは別なので、そこは分けておく。

XRPの「仕事」についての整理

Cheeky Cryptoが、投資家が価格ばかり見て忘れがちな点を整理していた。ステーブルコインが増えればXRPは不要になるという議論への反論として、内容が的確だった。

ステーブルコインはトークン化された法定通貨にすぎない。ドルやユーロや円をオンチェーンで表現しているだけで、その性質は変わらない。つまりステーブルコインもRWAの一種である。既存のシステムをトークン化しただけでは、現実の制約からは逃げられない。 形を変えたノストロ・ヴォストロ勘定と、閉じ込められた資本はそのまま残る。

そのうえで「英国にいる自分にとってドルは役に立たない、必要なのはRL Sterlingだ」として、RLUSD以外の通貨建てステーブルコインがXRPL上に揃って初めて、XRPがそれらを橋渡しする役割が成立すると述べている。

これは当サイトが追ってきたトークンの問いに対する、必要条件の整理として正しいと思う。現状XRPL上の主要なステーブルコインはRLUSDのみであり、橋渡しすべき通貨ペアがまだ存在しない。

市場・オンチェーン

  • 米国のスポットETFにロックされたXRPは10億枚まであと約800万枚
  • 昨日扱った円買い介入については、市場が閉じているため新しい情報はない。為替の再開は日本時間の月曜早朝で、そこが最初の判定になる
  • 日曜のため価格の更新はほぼなし

総評

日曜なので新規の材料は少ない。実質的に価値があったのは3点だった。

一つ目は、Lummis議員が採決の時期を日単位で挙げたことである。「明日か月曜か火曜か」という表現は、7/31の「Thuneは枠を残している」より一歩踏み込んでいる。ただし7/31に整理した通り、採決が行われることと可決されることは別であり、Thune院内総務自身の言葉も「せめて始めたい。票がどこにあるかを見る」のままだ。この構図は変わっていない。

二つ目は、銀行が求めている修正の中身が特定できたことである。ABAのNichols会長が「600ページのうち2段落」と明言し、その内容はステーブルコインの利回り禁止を関連会社と取引所にまで広げることだった。7/31に信用組合連盟が唯一留保した点と一致する。倫理条項ばかりが注目されているが、倫理が片付いてもこの一点は残る。しかも銀行側は法案を潰そうとしているのではなく、条文の範囲を広げようとしている——つまり交渉の余地がある種類の対立である。

三つ目は技術面で、rippled 3.3.0で5つのアメンドメントが投票にかかること。中でも「手数料と準備金の肩代わり」は、機関導入の実務的な障害を一つ消すものだ。ただしこれはトークンの問いにとって単純な追い風ではない。エンドユーザーがXRPを持たずに済むようになるということは、需要が機関側に集約されるということでもある。裾野が広がる話ではない、という点は正確に押さえておきたい。そしてBatchとPermission Delegationが一度バグで取り下げられて出し直された版であることも、日程感の材料として記録しておく。

一方で今日は、7月に最も多かった誤読パターンがまた出た。BISのProject Agoraを「世界の30大銀行が秘密裏にXRPを採用」と紹介する動画である。実際にトークン化されたのは中央銀行の準備預金と商業銀行の預金であり、しかも設計上、中央銀行マネーは各国の管轄内に留まる。XRPLが使われたという記述はどの報道にもない。 根拠は技術ベンダーの対応チェーン一覧にXRP Ledgerが載っている、という一点だけである。

そして今日、トークンの問いについて最も正直だったのは、皮肉にも「XRPには仕事がある」と題した動画だった。ステーブルコインが増えてもXRPは不要にならない、という論旨は正しいが、その理由づけがそのまま現状の不足の説明にもなっている——橋渡しすべき通貨が、まだXRPL上に揃っていない。RLUSDはあるが、RL EuroもRL Sterlingもない。橋は、両岸ができて初めて意味を持つ。その答えが出ていないのは、まさにここである。

明日は為替の再開と、上院の動きが同じ日に来る。円が160円より円高で始まるか、そして動議が出るか。今週前半で両方の答えが出る。

情報ソース

以下の2026-08-02取得分(13本)を基にまとめた。

  1. [Crypto Sensei] XRP AND ELON MUSK PARTNERSHIP??!! (XRP JUMP TO $680 SPECULATION?!) — https://www.youtube.com/watch?v=TolZCdWbGsk
  2. [Crypto Sensei] HOLY S**T!!!! 30 BIGGEST BANKS WORLDWIDE JUST ADOPTED XRP IN SECRET!!! (OMG!) — https://www.youtube.com/watch?v=3nW7QQu5ctc
  3. [Crypto Sensei] 🚨 XRP Just Made HISTORY in Hong Kong! — https://www.youtube.com/watch?v=bVHdwCrdNoA
  4. [Crypto Sensei] COINBASE JUST CONFIRMED CLARITY ACT = DONE?? (INSANE XRP NEWS) — https://www.youtube.com/watch?v=VD9SytU-WdY
  5. [Crypto Sensei] BARCLAYS CEO: ”XRP WILL DESTROY BANKS” (CLARITY ACT WILL PASS??!) — https://www.youtube.com/watch?v=uKiAYhwCrpY
  6. [Ripple Bull Winkle] BREAKING NEWS BANKS JUST PLANNED A MAJOR XRP BUY-OUT ON MONDAY!?!? — https://www.youtube.com/watch?v=rnwtFI7KxUA
  7. [Ripple Bull Winkle] BREAKING: XRP 24 HOURS. ACT FAST. — https://www.youtube.com/watch?v=lgH26tW7ers
  8. [Ripple Bull Winkle] THE WHITE HOUSE JUST NUKED THE CLARITY ACT!!!! (MAJOR ”XRP” STATEMENT) — https://www.youtube.com/watch?v=N0-dYwu8TPo
  9. [Digital Outlook] XRP BREAKING: FEDERAL RESERVE STEPS IN! ANOTHER BLACK MONDAY COMING?!💥 — https://www.youtube.com/watch?v=wASaxIq45_E
  10. [The Bull Winkle Blue Print] STOP IGNORING XRP: BARCLAYS CEO JUST REVEALED THIS!! — https://www.youtube.com/watch?v=6EK7jcYe8oA
  11. [The Bull Winkle Blue Print] MASSIVE XRP UPGRADE: Banks Are Adopting This Now! 🚨 — https://www.youtube.com/watch?v=f2dhMOHvObc
  12. [Cheeky Crypto] XRP has a job — https://www.youtube.com/watch?v=OUaXQCHshh0
  13. [Cheeky Crypto] A $1.5 Trillion Asset Manager Just Launched an XRP ETF — https://www.youtube.com/watch?v=KMfYtB5X7UI

※注記

以下は除外した:

  • 「XRP $680」「$600」「$10」といった価格予測
  • 「法定通貨システムが崩壊し、彼らがDLTを持って現れる」という筋書き、および備蓄・肥料・スーパーエルニーニョの話(XRPと無関係)
  • 「ビットコインの底は5.6万ドル」等のチャート予想
  • iTrustCapital / FortisX / Tangem / Caleb & Brown / Discord有料コミュニティの勧誘

事実に反する見出し:「世界の30大銀行が秘密裏にXRPを採用」(Crypto Sensei)。BISのProject Agoraでトークン化されたのは中央銀行準備預金と商業銀行預金であり、XRPLが使われたという報道は確認できない。根拠は技術ベンダーの対応チェーン一覧にXRP Ledgerが載っているという一点のみ。

古い素材の再放送Crypto SenseiのElon Musk関連は、2023〜2024年の情報をそのまま流している。「X paymentsは2024年後半に開始見込み」「2023年後半時点でXは5.5億ユーザー」という記述がそのまま出てくる。2026年の材料ではない。なお「Musk氏がXRPについてツイートし20秒で削除した」という話は内容も存在も確認できていない

固有名詞の誤り

  • 「Mr. Waller」がFRB議長として語られているが、現議長はKevin Warshである
  • Tillis-Hagertyの倫理条項が下院(the House)に送られた」(The Bull Winkle Blue Print)は二重に誤り。正しくはTillis・Gallego両議員の案で、送付先はホワイトハウスである
  • 技術ベンダー名が「CalDio」「Kided」「Kaido」「Kido」と一つの動画内で四通りに発音されている

先走り:「Coinbaseが『票はある』『倫理は固まった』と述べた」(Crypto Sensei)。ホワイトハウスが同意したのは民主党とTillis議員が拒否した先週前半の案であり、7/31のTillis・Gallego案への回答はまだ出ていない

予測の的中率についてRipple Bull Winkleが、Garlinghouse氏が「4月末までに90%の確率で成立する」と述べた過去のクリップを自ら掘り起こしている。業界内部者の時期の見通しは、これまで一貫して楽観に振れてきたという記録として残しておく。

重複Cheeky Cryptoは昨日(2026-08-01)に取り上げた動画と同一である。

関連動画